XPERIA XZ2Compact 1年レビュー
- 2020.06.22
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- XPERIA, XPERIAXZ2Compact
XPERIA歴はArcから、たきれんです。
2019年5月にdocomoで在庫処分セールをされていたXPERIA XZ2Compact(以下XZ2C)を買ってから、1年間メイン端末として使い続けました。
もともとXPERIA XZsからの買い替えで選んで、Galaxy S9と悩みに悩んで(?)XZ2Cにしました。
そんなXZ2C、遂に最低利用期間の1年が経ったので、長期レビュー的なのを書いていきます。
買ったときのレビューはこちらから(リンク先は旧ブログです)
スペック
スペックは
・SoC:Snapdragon845
・RAM:4GB
・ストレージ:64GB
・画面サイズ:5インチ
・画面解像度:1080×2160(FHD+)
となっています。2年前のコンパクトフラグシップモデルですね。
この頃のXPERIAは多眼化していく他メーカーに抗うかのように1カメラを貫いていましたが、どんどん置いて行かれるわ、2眼のPremiumも不人気だったわで、どんどんボロボロになっていってましたね()
良かった点
それではさっそく1年レビューを始めていきましょう。
まずは良かった点から。
小型でホールド感が良い
XPERIA XZ2Cはその名の通り「コンパクトモデル」。
各社フラグシップモデルがどんどん巨大化していく中、手にすっぽりと収まるコンパクトサイズで大変使い勝手が良かったです。
ベゼルも普通にありますし、動画を見たりするには若干サイズ不足ではありますが、片手で持っても端まで指が届きますし、背面のラウンドと言い持ち心地はとても良かったです。
厚みは結構あるのですが、厚みと背面のラウンドによる持ちやすさを天秤にかけると、持ち心地の方が良かったです。
また、現在のフラグシップのコンパクトモデルはXPERIA 5ですが、5は21:9という縦長なディスプレイということもあって、1よりかはコンパクトですが、XZ2Cほどのcompact感は無い気がします。
ディスプレイの比率が縦長過ぎないので、それも持ちやすさの理由の一つですね。
余談ですが、XPERIAはZシリーズから(XZ除く)コンパクトモデルを同時投入し続けていましたが、XZ2Cから現在のフラグシップコンパクトの最新モデルであるXPERIA 5が出るまで1年半近くかかりましたし、一時期小型のフラグシップが廃止説まで出てたんですよね。
05(XPERIA5と比較した写真)
1と5が同時発売じゃなくなったのは残念ではありますけど、コンパクトモデルを出し続けるSonyの姿勢は嬉しいですね。
処理速度は結構快適
2年前の端末ではありますが、現在のミドルレンジよりも高いスペックを誇っていますし、ゲームもまだまだ快適に遊べる性能です。
Snapdragon 845のスペックがかなり高いことが要因となっていますが、内臓ストレージやメモリの速度も最新のフラグシップと比べると劣っているものの、十分な速度ですし、全体として快適な端末です。
メモリも4GBで足りない、っていう状態にはほとんどなっていませんし、よほど重たいゲームとかをやらない限りはまだ2年ぐらいメインで使えるのかも、というぐらいには性能的に十分でした。
指紋認証が速い
XZ2シリーズが発表されたときにボロカスに言われていたのが「指紋センサーの位置」。
XPERIAと言えばZ5から側面に電源ボタンと一体になった指紋センサーがありました。
XZ2、XZ2Premiumは指紋センサーが背面、しかもど真ん中ということで発表時から絶対に使いにくいと言われ続けていました。
実際店頭で触ってもXZ2は背面のど真ん中にあるセンサーは非常に指が置きにくかったのですが、XZ2Cは真ん中よりも上にセンサーがあるので指が普通に置きやすいです。
また、センサーの面積が側面の時よりも大きくなっているので、認証の速度も精度もXZsから上がっていたと思います。
XZ2,XZ2Premiumももうちょいセンサーの位置を上げていれば…
以上、XZ2Cの良かった点でした。
小型で手に収まりやすいボディに、高めの性能と最近ではあまり見かけないモデルですね。
小型でハイスペックで…となるとXZ2Cと同じぐらいのサイズだとiPhone11ProかSE2ぐらいでは?というぐらいには絶滅危惧種な部類だと思います。
あとは画面の縁が丸まっていないのもポイントですね。
ゲームとかする時に不具合が起きません。
でも、そんないい点が霞んでいくぐらい、良くない点が多くてですね…
良くなかった点
まず初めに言っておかなければならないのが「XZ2Cの個体差」です。
なかなかあり得ない話ですが、XZ2CだけでなくXPERIAは個体差が非常に激しいです。
もしかしたらここで上げたポイントは他のロットではあまり発症しないかもしれない…というレベルで起こる問題に個体差があります。
このトンデモポイントを頭の片隅に入れておいてください()
ゴーストタッチが頻発する
ゴーストタッチとは「触っていない場所」が勝手に反応を繰り返すという、一般的にタッチパネル不良の一つです。
しかし、自分のXZ2Cで発生したのが「ディスプレイをタップしたときに、押してない場所が複数反応する」という、広義的にとらえたらゴーストタッチかな…?というものです。
ゴーストタッチの原因として一般的なものが「ディスプレイに傷が入った」というもので、圧がかかってタッチモジュールが逝ったといったものが多いんですけど、自分の場合は普段は発生していないのに、いきなり発症したりする…というおそらくソフト面での不具合なんですよね。
なかなかあり得ない話にも聞こえますが、マジでXPERIAはシステムが不具合を吐きまくる傾向が強いのですよ…
カメラもダメダメ
カメラ面の評価が1より前は散々でして、XZ2Cももれなくよろしくないのですが、これがハード面、ソフト面ともに問題が多すぎました()
まずハード面。
XPERIA XZsから起こっていたカメラの歪み問題が相変わらず起こっています。
歪み補正もあるのはあるんですけど、補正をオンにしても結構歪んでます。
ついでに屋内で撮るとノイズが結構載るんですよね。
ズームもデジタルズームのみなので、ちょっとでも拡大すると解像感が潰れますし、カメラと言えばXPERIAだった時代はどこに行ったんだ感が凄いです。
そしてソフト面。
歪み補正もある意味ソフト面ですが、そもそもアプリが不安定すぎです()
ビデオに切り替えるだけで固まったり、SDが読めてなかったり、そもそもカメラアプリが結構な頻度で立ち上がらない。
「カメラが利用できません」ってそうそう見るポップアップではないと思うんですけどね…
カメラで評価できるのは「スーパースローモーション(960fps)」がフルHDで使えるようになったぐらいじゃないですかね。
結構アツアツになる
XZsもそうでしたが、ほんとにすぐ熱くなります。
フラグシップモデルでしたし、熱くなりがちなのは仕方ない、とも取れますが、ちょっとTwitterしてるだけでこんなに熱くなるのか⁉ってレベルですぐ発熱します。
たまに何もしてないのにアツアツになります。
熱くなるとサーマルスロットリングが起こるので、動作も重くなります。
ついでにバッテリーの減りも早くなります。
カイロとして使うには辛い時期になってきましたし、トホホです…
樹脂製なのでガラス背面のXZ2、XZ2Pよりも熱さが手に来やすいのかもしれません。
そういえばZ3はガラス背面でしたが、あり得ないレベルで熱が背面に来てましたね、あれは低温やけどするんじゃね??ってレベルでしたが、流石にあれよりはマシな気もしたり。
爆熱CPUと比較するもんじゃありませんが。
イヤホンジャックが無い
こればかりはスマホ全体がそういう風潮になっているので何とも…ですが、XPERIA 1 II/10 IIでイヤホンジャックを復活させたあたり、やはり無いと不便ってことはSonyも分かっていたんでしょう。
厚めのスマホなXZ2Cですし、その厚さならイヤホンジャックを付けても良かったじゃんって思うんですけどね。
で、イヤホンジャックが無いので変換アダプタも付くわけですが、XPERIAはUSB端子にDACが付いてるので、アナログ方式という、Type-Cを直接3.5mmイヤホンジャックに変換するケーブルが使えます。
当然付属のアダプタもアナログ方式なんですけど、なんか結構ノイズ乗るんですよね…
端子が若干はみ出てたり、短いケーブルでもその間に外部からの何らかの干渉が入ったりするからなんでしょうけど、もうちょい良いケーブル付けれんのかいってなります。
そもそも付属品が微妙な質の変換アダプタだけというケチりっぷりもSonyは直してほしいですね。Sonyというか、日本のキャリアと言った方が正確かもしれませんね…
以上、XPERIA XZ2Cの良くないと思った点でした。
他にも自分の環境下では起こりませんでしたが、Android 10にアップデートしたらまともにうごかなくなって修理行きになった、みたいな報告も大量に上がっていたり、XPERIA XZ2C大丈夫???ってなるぐらいには不具合が多いですね。
あとはWiFiの感度が明らかに悪いです。
これはXZsも感度悪かったですし、XPERIAの持病みたいなもんでしょう()
XZ2Compactはどうだったのか
商品未満、とまでは言いませんが、あまりに不具合が多すぎるんですよね。
XPERIA 1は大幅な方向転換で尖ったスマホ路線に入ったので、主だった問題点は指紋センサーぐらいしか報告が挙がってない気がしますが、他にも問題点があっても、魅力がそれらを上回っているのならまだいいんですがね。
XZ2Cは簡単に擁護できるほどの魅力があったとは…少し言い難い部分が多かったですね…
小型で持ちやすくて、PUBG等をするにも問題ないスペック、それでも不満が多かったです。
それでも私はXPERIA
と、散々な評価で幕を閉じようとしているXPERIA XZ2Compactですが、それでもXPERIAを嫌いになれないのはどうしてでしょうね(疑問形)
iPhoneユーザーがiPhoneに不満を垂れ流しながらも、iPhoneを買い続けるみたいなもんなんでしょうかね。
XPERIA XZsを使っていた時もさんざん不満を述べていたのに、XPERIAをまた買ってますし、実は今回も新たな端末としてXPERIAを一台お迎えしました。
Sonyというブランドに惹かれ続けているだけなのかもしれないし、カメラの色味をXPERIAだけは自然な色付けを目指し続けているからかもしれないし、Sonyの要所要所にちりばめられた意地のこだわり、みたいなのに惹かれているのかもしれないですしね。
それに、自分の中ではSonyはXPERIAで日本においてAndroidを持ち込んだ(正確にはHTCが一番乗りでしたが、有名にしたという点で)という実績がありますし、いまだにそのXPERIAを引きずり続けてるのかもしれないです。
だからXPERIA 1IIを悩む、みたいな話も書いちゃうのでしょう。
まとめ
以上、XPERIA XZ2Compactの1年レビューでした。
不満まみれではありますが、気に入った端末ではありました。
出来れば持ち続けててもいいんじゃないか、っていうぐらいには。
これはXPERIAの混沌の時代を表す一台でしたし、その後のXPERIA 1、5、10といった新境地へと進んでいくためのモデルだったということでしょう。
このレビューを書き終わった時点で、手元から端末は手放してしまいましたが、XZsよりは好きなXPERIAでした。
次は新たなXPERIAのレビューでお会いしましょう。
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