XPERIA 1を今更買ってみた【1か月レビュー】
XPERIAを愛してやまないらしい、たきれんです。
XPERIA XZ2Compactの1年レビューのラストにも「新たなXPERIAを…」と書きましたが、そのXPERIAとは
2019年、全Sony信者…いや、全スマホ好きが拍手喝采を持って迎えたXPERIA 1です。(リンク先旧ブログ)
今年はその後継機にあたるXPERIA 1IIが発売されていますが、13万はそうそう出せる金額ではないので、魅力溢れる端末ではあるものの泣く泣く諦めたのです…が、
諦めきれなかったので、新品のXPERIA 1を買ってみました。
というのも、最近ソフトバンク版のSIMロック解除済みの新品のXPERIA 1が安く出回っているんですよね。
そこでメルカリで42800円で売っている業者を見つけてポチってしまいました。
ちなみに最初届いたのは有機ELの初期不良という悲劇に見舞われ、一度返品することに()
その辺りの話はまた後日。
気を取りなおして、いざ開封。
開封の儀
箱はマジでシンプル。
シンプルなのはいいんですけど、XPERIAの箱って自重でもなかなか開かなかったりと、若干作りが雑い気が。
開けたらXPERIA 1 とご対面。
今回はパープルにしてみました。
付属品はUSB-C変換ケーブルとソフバン向けの小さい冊子的なやつがちょっと入っていました。
スペック
SoC:Snapdragon855
RAM:6GB
ストレージ:64GB
ディスプレイ解像度:3840×1644
ディスプレイサイズ:6.5インチ
カメラ構成:12MP×12MP×12MP
生体認証:側面指紋認証
価格:42800円(購入時)
スペックとしては去年のフラグシップなので、普通にハイスペックです。
国内版発表時からの不満点といえば、やはりストレージが64GBしかないことでしょうか。
指紋認証については、XPERIA 1IIとは違って電源ボタンとは別です。
スペックについてはこれぐらいにしておきます。
手持ちの端末との比較
XPERIA 1が出た時から言われ続けていたのが、あまりに独特なディスプレイと端末のサイズです。
手持ちの端末、といってもそんなに数はありませんがちょこっと比較してみました。
XPERIA XZ2Compactとの比較
前メイン機との比較です。Compactとの比較となるとここまでデカくなるのか⁉️というぐらいにでかいです。
ちなみに随分と薄くなりました。スリムさは正義。
Mi9Tとの比較
Mi9TがiPhone 11ProMaxとほぼ同じサイズなのですが、横幅は若干スリムで、縦はMi9T よりも大きいです。
まさかMi9Tよりもデカイとは…とか言いつつも、量販店で何度も触ってるので知ってはいましたが()
iPhoneSE(2016)との比較
Apple最後(?)の4インチiPhoneである旧iPhoneSEとの比較です。さすがのサイズ差ですね…
XPERIA X10との比較
日本にAndroid OSをもたらしたといっても過言ではない、日本で発売された最初のXPERIAなX10とも比較しておきましょう。
X10が4インチだったので、随分と大きくなったもんです。
XPERIA 1IIはサイズはほぼ変わりありませんが、厚みが若干薄くなったりと、XPERIA 1からさらに洗練されたボディーになっています。
だから私はXPERIA(謎のタイミング)
2週間レビュー
それではいよいよレビューです。
ぶっちゃけ去年の端末なので十分レビューは出まくっていますが、XZs・XZ2Compactと使ってきたユーザーがどういう風に思ったのか、あとは42800円で手に入れたという状況での感想などとみてもらえると。
まず良かった点から。
サイズは慣れると戻れない
でかいでかいと書きまくったサイズですが、使って3日ぐらいで慣れてしまいました。
確かに誤操作は増えましたが、不思議なことに、大きな画面に慣れると小さい画面に耐えれなくなってきてしまいました。
Mi9Tですら小さく感じてしまうほどには画面が大きいのですが、細長いのでホールド感も良好ですし、これは戻れないですね…
薄さも若干XPERIA 1の方が薄く、意外と持ちやすいんですよね…衝撃。
あと、サイズの話でもう一つ。
電話をするときに、開いたガラケーとまでは言いませんが、それに近いぐらいのサイズなので本当に電話がしやすいです。
なんというか、顔を端末が覆えてしまうというか、耳にイヤースピーカーを当て、口元に下のマイクが当たるあたり、電話をする上ではスマホで一番良いんじゃないか、と思うぐらい通話しやすいです。
ディスプレイが綺麗
SonyがXPERIA 1で強調していた4KHDRのOLEDディスプレイですが、めちゃくちゃ綺麗です。
LG製という話があり、故障率はおそらくSamsungのAMOLEDよりも高いのでこれから先使っているうちにどうなっていくか心配ではありますが、Mi9Tの有機ELよりも確実に綺麗だと思います。
XPERIA 1からはクリエイターモードというモードもありますが、基本的にスタンダードモードにしてます。
XPERIAはモデルが新しくなるたびに、ディスプレイの色味とかは確実に綺麗になっていっている気がします。
長年BRAVIAを作ってきた力が発揮され続けてるんでしょうか。
あと解像度についても。
散々言われている通り、4Kとはいっても横だけ4K解像度な所詮「なんちゃって4K」な訳ですが、最近のスマホでもなかなかここまでの高解像度なスマホは無い気がします。
ぶっちゃけフルHDでも十分すぎるぐらい綺麗ですけど、このサイズでも4Kぐらいならまだ違いが見えてくるものですね…
カメラがかなり改善されている
あくまでこれまでのXPERIAに比べて、ですが。
色味も自然なXPERIAらしい色味を維持していますし、3つの画角を切り替えれますしね…
ただ、望遠は後々話すつもりですが、結構使い物にならないといった感じ。
標準ばっかり使っています。
あと、XZ3まで続いた「カメラが歪む」問題もようやく解決です。
直線なものを撮ったりしても違和感を感じることがようやくなくなりました。
決して「いいカメラ」ではなく、標準的なレベルに戻ってきたといった感じですが、XPERIA 1IIは静止画にも手を入れていきましたし、これからのXPERIAにさらなる期待です。
Cinema Proが楽しい
普通のカメラアプリで動画を撮ることもできますけど、やはりXPERIA 1ならCinemaProをついつい使ってしまいます。
すぐにISO感度も変えれますし、何よりフォーカスをまさかのMFで調整できてしまいます。
所詮スマホカメラなので、フォーカスの範囲も本物のカメラのようにはいきませんが、使っていて楽しいなんていうのは久々の感覚です。
あとは光学手ぶれ補正、最近はMate30Proのように化け物レベルの補正力を見せてくるスマホもあるので、そういうスマホと比べると流石に全然ですが、XPERIA 1も結構補正が効いてる気がします。
手持ちの際の手の振動はかなり消せます。
Cinema Proは21:9で撮るので、ディスプレイのほぼ全域を使ってモニターできるので手ブレも結構確認できるのですが、どうしても発生してしまう手の振動は、自然に消せています。
ちなみにCinemaProアプリ内でも写真が撮れます。
21:9の写真はこのアプリ内じゃないと撮れないです。
画面分割が快適
昔XPERIA 1のリークが出てた頃に21:9と聞いた瞬間から「上部に動画、下部でネットサーフィンが捗るな…」と思っていましたが、Sonyがこの使い方を推奨しているように、確かに快適です。
電車に乗る時とかはどうしてもスマホは1台しか手元に出せませんし、そういう時にYoutubeやプライムビデオを見ながらもネットサーフィンが出来るのは便利だと思います。
性能もSnapdragon855ですし、どちらかの動作が重くなることも基本無いですね。
明らかに快適度が上がってる
これまでのXPERIAはやたらと発熱しては、CPUを遅くさせて快適とは遠い操作性を生み出してきていましたが、アプリも普通に入れて、バリバリに使いまくってもあまり熱くならないですね。
Snapdragon855自体も発熱が少し抑えめにはなっていますが、熱でせっかくの快適さが損なわれることがまず無いです。
こういう当たり前といってしまっていいか悩ましいですが、根本的なところも作り直されていて、かなり好印象です。
Dolby Atmosは確かに立体的に感じる
もともとXPERIAにはS-Forceという、ステレオスピーカーで立体的な音を出せるという機能があったのですが、XPERIA 1からはDolby Atmosに変更になりました。
スマホスピーカーのAtmosなんて気休め程度でしかない感じもしますが、Sony独自のS-Forceに劣ることのないぐらいには立体感を感じれます。
XZ2Compactと比べても、そもそものサイズが大きくなったので音も大きくなってます。
ただ、下部のスピーカーが下側面にあるのは素直にマイナスポイントです。
サイドセンスが便利
サイドセンスなんて使い道があるのかよ…とか思っていましたが、これが結構便利。
マルチタスクの画面などの表示方法が大きく変わったこともあり、画面分割などを出したりするのも面倒になったのですが、一瞬で画面分割といったメニューを出すことができるんですよね。
XZ3から付いていたらしいのですが、これは画面がデカイ&長いXPERIA 1だからより光る機能なんでしょう。
縦に長い端末だからこそ、それを快適に使えるよう、様々な工夫が凝らされているように感じました。
さて、ここまで良かった点を挙げてきました。
結構満足度は高いのですが、良く無い点もいろいろありました。
内蔵ストレージの64GBは少ない
国内モデルはなぜか64GBに減らされているのですが、64GBでも足りるだろとか思ってたら意外と足りない。
まず、Cinema Proで撮影する動画はSDカードに入れれないんですよね。
64GBのうちからアプリをいろいろ入れて、とかしていると空きが20GBを軽く切っていくわけですが、そもそもCinema Proで撮影すると普通のカメラアプリで動画撮るよりも明らかに容量を食っていくんですよね。
撮ったらSDに移してやればいいっちゃいいのですが、ちょっと面倒ですよね。
バッテリーの持ちは良くはない
これも発表時から指摘されていたことですが、サイズの割にバッテリーが少ないんですよね。
ディスプレイの解像度も高いのに、バッテリーが小さいとなると、それだけ持ちが悪くなります。
実際に使っていて、バリバリに使いまくっていると夜にはバッテリーが15%を切ったりしますしね。
ただ、充電がQCからUSB-PDになったので、Mac用のPD対応充電器等で急速充電できるのは改善点だと思います。
XPERIA 1IIはバッテリー容量も増加しましたし、様々な点でXPERIA 1をしっかりと進化させていますよね。
ケースや保護ガラスをつけたらサイドセンスが鈍くなる
これも事前に言われていましたが、意外と便利なサイドセンス、ケースとかを着けると反応が超鈍くなります。
コツを掴めば出しやすくなるのはなるのですが、ディスプレイの縁って何かしら着けると触れることはまず無くなりますし、どうせなら指紋センサー二回タップとかでも出せるようにすれば良かったのに…といった感じです。
指紋認証が若干変
指紋認証の不備を指摘されることが多いXPERIA 1ですが、精度が悪いとかじゃなくて、スリープからの復帰時に、画面が消灯していると反応しない時があるんですよね。
アンビエント表示になってる(端末に動きがあって時計とかが出てる)時や、ロック画面表示なら基本的に普通に反応してくれるのですが…
あと、カバンに入れてたりすると、一体何で反応しているのかがわからないのですが、勝手に指紋センサーに反応を繰り返して、センサーがロックされてたりということがあります。
XPERIA 1の問題点の一つに指紋センサーの劣化が早い、ということも聞いたことがありますし、この先に突然死とかもあり得そうでなかなか怖いですね。
ちなみに精度については、XZs時代の教訓から、良く使う指を二本分登録しておけばなんとかなる、気がしてます。
側面ってどうしてもセンサー面積が小さいですしね…
カメラはまだまだ改善の余地が
XPERIA 1になり、ようやく多眼にシフトして、他のフラグシップ機とも戦える状態に戻り始めましたが、歪みとかがなくなったとはいえ全体として改善の余地が残されまくっていました。
瞳AFをスマホに持ってきたりと良くなった点はありますが、個人的に一番不満なのが「望遠」です。
どのスマホも二倍ズームなどの際は、望遠用のカメラが使えない場合は標準ズームをデジタルズームで対処するのですが、XPERIA 1は全部12MPカメラということもあり、デジタルズームした時は随分と荒くなります。
Sonyとしては「3枚の画素数を共通にすることで、3つのレンズを切り替えて使っている気分を提供したい」とのことですが、望遠のことを考えると、標準だけでも48MPにしても良かったのでは?と思ってしまいます。
ただ、高画素数カメラで戦い続けたXPERIAは見事に負け続けていった過去もありますし、それもあって自社スマホにはIMX586みたいな高画素数のセンサーを載せるのを嫌がっているのかもしれません。
あとはチューニング不足でしょうね。
XPERIAの強みの一つが「自然な色合い」が出せることだと思っていて、例えばHuaweiは空を撮るとしても青を強調し、白との差を大きくすることで「自然な色合い」とは程遠い写真になるものの、画像として「綺麗」に見える写真になるようソフトウェアをチューニングしています。
それもあって、カメラの評価が非常に高いのですが、XPERIAは自然な色合いが出せるとはいえ色んなところに手が届いていないんですよね。
色味は確かにいいけれど、暗所処理も他メーカーに比べて弱いですし、Zシリーズの頃のような「カメラといえばXPERIA」だった時代には程遠い感じです。
ボケエフェクトも境界判別が酷すぎはしないものの、まだ若干下手な印象。
ボケ(ポートレート)については、他社では当たり前になっている撮影後の深度調整はできないのも残念。
ただし、これもXPERIA 1IIでは写真用に「Photography Pro」という写真版CinemaProみたいなのを入れてきたり、センサー類もソニー製が2/3になったり、望遠は光学三倍ズームになったりと着実に改善がなされています。
Huaweiみたいな万人受けするタイプの写真は撮れないかもしれませんが、一眼レフといった本当のカメラを使ってきた人からは、また「カメラといえばXPERIA」という言葉を取り戻せるようになるかもしれませんね。
あと、インカメラについて、美白とかエフェクトをかけると高確率で撮影に失敗します。
インカメラは超手抜きしただろ、Sonyさんヨォ!!
以上が良く無いと感じた点でした。
これらは買う前から大体聞いていた話ではあったのでまだ許容できてますね。
今回はそれらの欠点を上回るぐらいの満足をしているのでノープロブレムです。
まとめ
欠点は多いものの、ここ最近のXPERIAの悪いイメージを振り払いに来た、Sonyの魂が込められたスマホだというのを、使っていて実感しています。
それまでのXPERIAは一般受けも狙っていましたが、1,5というフラグシップモデルについては「好きを極めたい人へ」ということで、販売数が減ろうとも、刺さる人にはとことん刺さる尖りスマホへと思い切り舵を切りましたし、これが多くのXPERIAファンが望んでいた方向であることは間違いないでしょう。
ソニエリ時代も変なケータイいっぱい作ってましたし、あるべき形に戻ってきたと言ってもいいかもしれませんが。
何度も名前を出していますが、このXPERIA 1をまさしく正統進化させたモデルである「XPERIA 1II」が現在発売されています。
本当は筆者もそっちが欲しかったのですが、当分はXPERIA 1で我慢しましょう()
XPERIA 1でもこれだけ満足できる端末ですし、これから先にSonyが昔ほどスマホ市場で勢力を伸ばすとはもう思えませんが、それでも莫大な技術力を武器に、様々なスマートフォンがある中でずば抜けた魅力を放つ端末を作ってくれるんじゃ無いかと期待しています。
ということで、来年はXPERIA 1IIIを買えるよう、今からお金を貯めようと思います。
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