KZ AS10 は格安”良”イヤホンなのか?【5か月レビュー】

KZ AS10 は格安”良”イヤホンなのか?【5か月レビュー】

イヤホン、というかオーディオ環境とはピンからキリまでという言葉がよく似合うものです。

イヤホンは安いものなら百円、高いものになると10万円はざらに超えてきます。

そしてその差は歴然です。まさにピンからキリまで。

自分は今まで二千円ぐらいながら評判が非常にいい「Final」というメーカーの「E1000」というイヤホンを使っていました。

ハイレゾ対応、音のバランスが良いとかでオーディオ入門で大変人気なイヤホンなんですけど、筆者は既に中高生の年齢じゃありません。ちょっとはお金が溜まり始めました(いや、溜まってはいない)

そこでそろそろちゃんとしたイヤホンを買おうと思いまして、やはりちゃんとしたイヤホンで、リケーブル対応となると「SHURE」のSE215ですよね(個人差あり)

本当は普通にSE215買おうと思っていたのですが、このイヤホン1万円します。

大学生にとっては1万円なんて安いのでは?とか聞かれそうですが、大学生はお金がたまらない年頃なのです…そこで思い出したメーカーが一つ…「KZ」です。

スペックに対しての値段がやたらと安く、なおかつケーブルもリケーブル対応という謎の中国メーカーの「KZ」。オーディオ好きの中では大変有名なメーカーですが、評判としてはさほど悪くない、といった感じ。

となれば買うっきゃない、とケチ精神と人柱精神やらが色々渦巻いてKZ製のイヤホンを買ってみることにしました。

ここにきてまずドライバに種類があることを知ります。DD(ダイナミックドライバー)とBA(バランスドアーマチュアドライバ)の二種類あるそうで、BAの方が特定の音域をより細かく出せる…らしいです。モニターイヤホン(アーティストが音のチェックなどで使うプロ向けイヤホン)ではBAドライバが多数搭載されてるみたいです。

KZの人気製品はDDとBAのどちらも搭載したモデルが多いのですが、中にはBAドライバのみ搭載しているAS〇〇というシリーズがあり、今回はそのシリーズで、ドライバ数がちょっと多めの物を選びたいと考え「AS10」を選びました。完全にスペック表だけ見て決めました。

AS10の特徴は左右それぞれに5基ずつBAドライバを搭載しているもでるで5×2で10なわけです。この5基搭載というものは本来は超高級モデルに位置するものぐらいにしか載っていないわけで、SONYのモニターイヤホンでBA5基ずつとなると12万します。

そんなスペックなのに、AS10は五千円でお釣りがきます。買った時には割引で3500円ぐらいで買えてしまいました。ちなみに定価ではKZの中ではちょっとお高い部類になります。安いのに高いんです(矛盾)。

ちなみに当然ながらドライバの数の話だけなので、実際はドライバの質とかそういった点でSonyは高いのですよ。音は全く別物ですし(後述)

というわけで、AS10を買って5か月ぐらい使ってみたので、オーディオ情弱民な私、たきれんがレビューをしていきたいと思います。

開封の儀

今回はAmazonで購入、購入時価格で3472円でした。安い。

ビニールのフィルムがぴっちり付いてます

箱は黒い画用紙ちっくな素材な箱で、蓋にはKZのロゴが入っています。

下側面には会社名や選択した色やオプションが書かれていて、今回は黒色・マイク付きを選びました。アリエクとかを見てるとどうやらマイクなしもあるらしい。ちなみに会社は深センの方にあるみたいです。

箱を開けるとイヤホン部分だけが登場。

下の方には金属チックな商品名のプレートも入ってます。

イヤホン部分の下にはケーブルと説明書が入っています。

説明書に日本語は無いです、オール英語です。

ひとまずケーブルを開けた様子です。付属するケーブルは銅ケーブルっぽくて、割と細めのケーブルです。マイク付きなので、再生停止ボタンが付いてます。

掛け方は通称「SHUREがけ」とも言われる、耳にケーブルを引っ掛ける使い方ができるようにされています。

しっかりとR/Lの表記もされていますよ。

イヤホンは今回買ったブラックについてはスケルトン仕様になっており、基盤にはゴールドに印刷されたKZロゴがあります。しっかりとR/Lの表記もされているので間違えないよう工夫はされてます(ケーブルの差し込みを逆にしてしまうと当然音が左右逆から聴こえます、ソースは自分…)

ケーブルの差し込み口ですが、よくあるMMCXではなく、2pinのB型という形式になっています。独自規格なのかどうかはよく分かりません。

音質レビュー

音質というのは本当に人それぞれなもので、あまり参考にはならないこともあるかもしれませんがご了承ください。ずっとE1000で満足してた人間だ、っていうのを念頭に置いといてください。

ちなみに、一応使う上で100時間ほどエージングを施した上でレビューを行なっています。取りあえずサカナクションを永遠と鳴らし続けました。

また、自分が普段聴いているのは邦ロックがメインです。具体的には

・サカナクション

・RADWIMPS

・King Gnu

とかそんな感じです。後者のバンドについては圧倒的にわかリスナーです(どうでもいい)

音の解像度を感じられる

なんかオーディオ好きの方々は口を揃えて「音の解像度」という言葉を使ったりしますが、いまいちそれが何かを知ることはありませんでした。

しかし、AS10はドライバのおかげか、確かに音が細やかです。

それはハイレゾを聞いた時とかとはまた違う…多分これが解像度ってやつです。

視聴する上でのバランスは悪くない

ここでのバランスはモニターイヤホン的な話ではなく、ボーカルが後ろ過ぎない、ギターが前面に出すぎていないみたいな、音楽鑑賞の上でのバランスです。

これは人によって好き嫌いが分かれる点でもあると思うのですが、個人的にはボーカルが後ろにいるイヤホンが多いと感じているので、AS10はそんなことない、それぞれの楽器のうちどれかが突出して前に出過ぎず、な感じがしました…なんかうまく伝わりそうにないですね。

Finalは少しボーカルが後ろにいる気がするのですが、それと比べると全ての楽器が上手い具合な位置にいると言ったらいいのでしょうか…ちなみにeイヤホンで一番近いイヤホン探してみたんですけど、多すぎる上に全部感じが違うので近いイヤホンは見つけれませんでした()

・低音はちょっと強めかも

安いイヤホンは低音をべらぼうに強めて安っぽさを打ち消すという傾向があるそうですが、AS10の場合はそういう安っぽい低音感ではなく、イヤホンの特性の中での低音が少し強いって感じです。

決して安っぽいわけではないのですが、1万円ぐらいのイヤホンをいろいろ試聴してみると、確かに低音が若干大きいって感じなだけです。

例えるならば…ベースのアンプのゲインが通常よりほんの少し回されてる感じ…ダメだ、伝わんないですわ。

遮音性は標準イヤーピースでも高め

音質の話かと言われると少し怪しいですが、標準のイヤーピースでもかなり遮音性は高いです。

KZは付属イヤーピースの評判があんまり良くなかったりしますが、自分の耳には割とすっぽり入っています。遮音性が高いとやはり音質もより際立つ気がしますね。

ただ、もっと遮音性を高めるとなると、ウレタン製のやつだともっと遮音性は高まるらしいです。

音質についてはこれぐらいですかね。

音質以外のレビュー

次は音質以外の総合的な話を

結構重い&デカイ

これが最大の欠点だと思うのですが、とにかくデカイし重いです。

E1000みたいな装着してるのを忘れるみたいな感じはなくて、ずっしりと装着感を感じます。

なので、ライブのBlu-ray一本見るぐらいなら大丈夫なんですけど、長時間着ける、例えばゲームなどには圧倒的に不向きだと思います。

重いのでまず耳が痛くなってきます。それにデカイので耳が少し小さめの自分の場合、耳ぜんぶがっぽりハマっちゃってます。

SE215は小さいし軽いし、やっぱり別物ですね()

SHURE掛けオンリー

形状見たら当然ですけど、SHURE掛けオンリーです。

ケーブルを見れば分かりますが、耳で掛けるようにケーブルが作られてます。

ただ、高いイヤホンになればなるほど耳に掛けるSHURE掛けオンリーなものばかりな気もするので、別に欠点とかではないですね。というか大きさ的にもSHURE掛けじゃないとキツそうです。

やはりこの掛け方、タッチノイズもあんまり入らないしいいですよね。

・プラスチックの日焼けの心配

自分のAS10は基盤が見えるスケルトン(色はブラック)なんですけど、気のせいか若干黄ばんできている気がします。

プラスチックなので仕方がないことではあるんですけど、やっぱり黄ばむとなるとダサくなってきてしまう気がします。スマホのケースと違って大きくはないので、そこまで致命的なことにはならないと信じたいですが。

(オマケ)モニターイヤホンと音を比べたら

最後に一応eイヤホンでSONYのモニターイヤホンと比べた音の違いを軽く紹介しておきます。ドライバ数は同じくBA5基ずつのものと比べました。

(モニターイヤホンは製作者が本来出したい音で聴けるものです、つまり実際に想定された音と比べてどうなっているのかということを図るための参考程度と考えてください)

・低音は少し強め

・全体的に音が全て前に出てきている

と言った具合です。

レビューとしてはこれぐらいですかね。

まとめ

4000円ぐらいのイヤホンとしては十分かなと思います。

如何せん、手持ちに高いイヤホンがないので、比較レビューができないのが残念ではありますけどね。

全体通して、音楽鑑賞には問題はない、とまとめておきましょうか。

KZはどうしても値段とスペック表のインパクトが強いだけで、実際は…みたいなレビューも結構見かけたのですが、使ってみた感じ高いイヤホンに届かない点はところどころあったりするものの、かねがね満足できるものだと思います。それは値段を一旦横に置いて、でもです。

イヤホン、というか音響の世界は本当に人それぞれすぎる世界なので一概にこう!とは言いにくいのですが、イヤホンに足を踏み入れる第一歩としては手軽な選択肢かもしれません。

問題点としては、日本ではオンライン通販でしか取り扱われていないので、実際に試聴してみるということができません。そこまで値が張るものではないとはいえ、やはり試せないというのはなかなかリスキーだったりします。実際、AS10が初のリケーブルやドライバを多数搭載したイヤホンの購入だ!っていう学生がいたとして、4000円って中高生にとって軽い金額じゃないですからね(個人的には、ですけどね)

その点はどうしてもしっかりしたメーカーとの差になります。

ちなみに音響好きの先輩もKZのイヤホンはいくつか持っているそうですが、音響好きの間では安いやつをおもちゃ感覚で買うことが多いそうで、今回レビューしたAS10のような少し高い部類を買う人は少ないみたいです。KZ製のイヤホンはただ安いだけではなく、普通に使い物になるとのことで、安かろう悪かろうというわけでもないみたいです。

AS10の上にはAS12、16とさらにBAドライバーが多いモデルもありますが、自分はAS10を踏み台に、他のメーカーのイヤホンに手を出して行ってみるのも面白いかなと感じました。

以上、KZの格安イヤホン「AS10」のレビューでした。