AQUOS zero5G basicレビュー【微妙な立ち位置なミッドレンジ5G】

AQUOS zero5G basicレビュー【微妙な立ち位置なミッドレンジ5G】

最近スマホをひたすら手放しています、たきれんです。

手放している最中もまた新たなスマホを買ってしまいました。

SHARPが昨年発売した、ミドルレンジの5Gスマホ、AQUOS zero5G basicです。

発表時に値段の高さやzeroの特徴だった軽さなどが全然なくなってたりで、Twitter上でも買ってる人をほとんど見つけれなかったというしょんぼりスマホの一つですが、ヤフオクで割と安価に売られてたのでなんとなくポチってしまいました。

ちなみに端末のみの購入なので箱も何もかもありません。

外観

まず手に取って感じたのが「安っぽさ」。

背面含めてほとんどプラスチック製なのですが、この質感がどうも安っぽいなと感じました。

カメラは3眼構成で、デザイン的な工夫とかは別にありません、大きすぎもしない感じ。

フロントカメラは少し大きめの水滴ノッチに、大きめの顎ベゼルと、少し野暮ったいというのが正直な感想。

右側面には音量ボタン、Googleアシスタントキー、電源キーの順番で。

左側面はSIMスロットのみがあります。

上側にはイヤホンジャックとマイクの穴が、下側にはスピーカー、充電端子(USB-C)、受話器マイクが配置されています。

通知LEDは下の顎の部分のノッチ部分にあります。

これまでのAQUOS zeroシリーズとは違って、最軽量などは求められていないので、結構ぶ厚めです。

スペック

ここで軽くスペックを紹介しておきます。

今回購入したのはソフトバンク版なのでDXじゃないです。

SoC

Snapdragon765 5Gを搭載しています。

位置づけとしてはミドルレンジのチップセットになりますが、性能としては十分なレベルですね。

RAM

RAMは6GBを搭載しています。ミドルレンジとして見れば妥当というか、一般的な容量ですね。

DXなら8GBらしいです。

ストレージ

ストレージは64GBを搭載、これもミッドレンジとしては一般的な容量ですね。

これに追加でMicroSDカードが使えるので、写真をそっちに全部入れていけば困らなさそうなスペックだとは思います。

カメラ

カメラは広角48MP、超広角13MP、望遠8MPの三眼システムです。

最近は望遠取っ払ってマクロとかが多い中で望遠をしっかり載せているのは少し珍しい気もしたり。

フロントカメラは約16MPという構成になってます。普通に撮れるって感じです。

ディスプレイ

解像度はフルHD+(2340×1080)の6.4インチ有機ELになってます。

リフレッシュレートは120Hzとなっていて、ゲームモード時は黒色を挿入して240Hz相当の表示が出来ます。その辺りはAQUOS Zero2から省いていないってことですね。ミッドレンジなのに珍しい気がします。

サイズ・重量

公称「約75×161×9.0mm」となっていて、数値で見ても以外とぶ厚いという感じです。

PocoF2Proと比べると少しばかり小さいですが、ディスプレイのベゼルがかなり太いので、画面は一回り小さい感じです。

重量は182gと、軽くはないなぁ…という感じですね。

その他

バッテリーは4050mAhとかなり大容量なものを載せています。

これも重量が重くて、厚みがごつくなった理由の一つですね。

生体認証は画面内指紋センサーを使用できます。

画面の真ん中辺りにセンサーを搭載しており、感度は悪くなく、普通にサクッと解除できます。

スピーカーは下部のスピーカーと受話器スピーカーでステレオで再生可能です。

また、イヤホンジャックも搭載していてハイレゾでの再生も可能になってます。

SIMスロットがどちらが画面側か書いてあるのは良心的だと思います。

スペックはこんな感じになってます。ザ・ミッドレンジって感じのスペックです。

競合機種としてはスペックだけでいえばXiaomiのRedmi Note9TやOppoのReno3といった端末が挙げられます。

ベンチマーク

使用感レビューの前にベンチマークの結果を載せておきます。

使用ベンチマークソフトは3DMark、PCMark、GeekBenchの3つです。

3DMark

SlingShotで4158、SlingShotExtremeで2970

WildLifeで1479、WildLifeExtremeで402という結果になりました。

PCMark

Work3.0で8183という結果になりました。

GeekBench5

シングルコアで568、マルチコアで1874という結果になりました。

ベンチマークの結果だけを見れば、スペックはそこまで重たいゲームなどをしないのなら全く不便無さそうな感じです。必要十分以上って感じですね。

カメラ

カメラ作例も先に紹介します。

カメラは意外にも綺麗に撮れます。例えば花を撮った時、色がかなり自然に撮れて、色が飛んだりすることが少ないですね。

極度に強調されてないって感じです。

ただ、空を撮った時に色が全然撮れなかったのですが、これはいろんなスマホ使ってて一度も遭遇したことのない現象だったのでソフト的な面では最適化しきれてないのかなと思ったり。

スマホ好きの中でも、AQUOSのカメラの評価は基本良くなかったので「意外と撮れるじゃん!」と少々驚きました。

DSC_0018.JPG

一つ気になったのはカメラのシャッター音が何とも安っぽいんですよね。

XPERIAのシャッター音に慣れてる身としてはシャッター音感が無いというかなんというか…

音が小さめなのは良いことだと思います。ついでに消せるともっといいと思います。

ちなみに動画撮影でも驚いたことが一つあって、手振れ補正が意外と効くんですよね。

AQUOS R6も手振れ補正が電子手振れ補正ながらめちゃくちゃ効きが良いと話題になってましたし、もしかすると動画の手振れ補正はしっかりしてるのかもしれません。

ahamo運用は出来る?

ahamoでも問題なく通信可能です。ただし、5Gのバンドに関しては、ソフトバンク以外はご丁寧に潰されているので5G通信は使えないです。

ごらんの通り、5Gのピクトグラムは出るものの、通信は普通にLTEになっています。

AQUOS zero5G basicの良かったところ

ゲームが結構遊べる

120Hzの高駆動ディスプレイを搭載しているので気になるのはゲームがどれぐらい遊べるかですが、ミッドレンジと聞いて侮ることなかれ、普通に遊べます。

PocoX3Proを使って以降、CoD:Mobileに結構ハマっているのですが、そのCoDがコマ落ちとかをすることなくサクサク遊べるんですよ。

そもそもCoDは端末のスペックを見てグラフィック設定の上限は制限されたりするのですが、フレームレート最高の画質高(最高の同時選択が出来ないんですよね…)でヌルッサクに遊ぶことが出来ます。

話が変わりますが、CoDのFRONTLINE、マジで楽しすぎませんかね?

ハイペースで進んでいく試合展開が癖になります。

ちなみにゲームモード的な機能もあるので、ハイリフレッシュレートディスプレイと合わせて、ゲーミング用途も結構狙ってる感じはします。

原神は流石に最高設定では厳しいものがありましたが、画質高でフレームレートを少し下げるか、画質を少し落としてフレームレートを高くすれば普通に遊べます。

原神はあまりに重量系過ぎるので、ミッドレンジで遊ぶもんでは無い気もしますが、家ではゲーム機で、外ではAQUOS zero5G basicで少し遊ぶみたいな使い方なら全然許容範囲だと思います。

ところどころに光る独自機能

例えば指紋でロック解除する際に、センサーに指を置き続けると指定したアプリを立ち上げれる機能があるのですが、これが何気に便利だなと感じました。

iPhoneなら一瞬でApplePayを立ち上げれますが、AQUOS zero5G basicでもGooglePayとかを一瞬とは言わなくても、簡単に起動できるのは便利ですね。

電源キーの長押しも別に割り当てておけば、スリープからの解除時に色々別の動作を割り当てれるってことですね。

ちなみにClipNowはゲーム中だけオフとかそういう機能が欲しかったですね。

後述しますがこの端末電源ボタンが押しにくいので、スクリーンショットを撮るのに別の方法を用いるのが便利だとは思うのですが、ClipNowの癖がなんというか強いんですよ…

それでもAQUOS Crystalよりかはマシかなとも思ったり。

AQUOS zero5G basicの残念だったポイント

電源ボタンが押しづらい

地味に致命的な問題点だと思うのですが、この端末、電源ボタンとかがめちゃくちゃ押しづらいです。

キーが小さいうえに、アシスタントキーと電源キーが近いんですよ。

電源キーには突起が付いていて触感で分かるようにはなっているものの、キーが小さいうえに浅くて固いので本当に押しづらいです。

ここまで押しづらいキーを触るのは本当に久々でした。

結構ストレスになりますね。

ディスプレイが暗い

有機ELの弱点として焼き付きの他に、日射の元では画面が見えづらいという弱点があります。

AQUOS zero5G basicを外に持ち出した時に思ったことは、とにかく画面が見づらいんですよ。

一応明るさ調整のバーは赤色の領域があって、明るいけど焼き付く可能性が高いですとか忠告してくるものの、そこにしても全然暗いです。

上がPocoF2Pro、下がAQUOS zero5G basic

最大輝度のPocoF2Proと比べても暗さが一目瞭然でした。

あまりに明るい太陽の元では、写真を撮っても確認するのはかなり見づらいんじゃないかと思うのですが、AQUOS R6はカメラにようやく本腰を入れているということもあり、有機ELなのにディスプレイが非常に明るくなっているので、SHARPも自覚はあったということなんでしょうかね。

安っぽい

この端末を使っていて一番感じた残念ポイントはとにかく質感が安っぽいことです。

背面がプラスチックなのは軽くしたり価格を抑えるうえでは分かるのですが、ぶっちゃけ背面が薄いうえに、バッテリーやミッドフレームまでに隙間がある感じがして、安っぽさが100倍増しになってます。

プラスチックでもPocoX3Proはしっかりと固めの背面で、安っぽさを感じさせない造りになっていたので、その辺りは明らかにSHARPが手を抜いているということが分かります。

また、前面についても大きめの水滴ノッチに太めのベゼル、そして主張の大きな顎ベゼルととにかく安っぽいんですよ。

これで3万円とかなら全然普通なのですが、これでいて定価が10万を超えていたっていうのですから驚きです、悪い意味でね。

総評

総評としては、端末自体は普通だけど、値段と全く釣り合っていなかったという感想です。

SHARPは「なんとなくハイエンド時代の終わり」として、この端末を投入してきたという割には、当初の価格を10万としていた意味は分かりかねませんし、実際にSoftbankで取り扱われていた金額が5万ぐらいでしたが、その値段でもこの質だとちょっとなぁ…というくらいの安っぽさでした。

とはいえ、120Hzに黒フレーム挿入の240Hz相当表示に対応していたりと、ゲームはめちゃくちゃサクサクに動きます。スナドラ765は良いSoCですよ…

おサイフケータイ対応で防水、ゲームも結構遊べるという点では評価は高い機種じゃないでしょうか。

まとめ

以上、AQUOS zero5G basicのレビューでした。

光るところが240Hz相当の残像軽減処理ぐらいしかなく、同時発表のAQUOS Sence5Gに立ち位置を全て持っていかれた挙句、AQUOS R6はまさかのぶっ飛び機種という風にまったくもって話題にもなれなかった可哀そうな機種感がありましたが、実際に使ってみるとあまりレビューを見かけない理由も何となくわかる、そんな機種でした。

もしも激安で売られてたりしてたらゲーム用のサブスマホとして手元にあってもいいかもしれませんね。

バッテリーもデカいですし。